嚥下調整食検討委員会は日本摂食・嚥下リハビリテーション学会の医療検討委員の特別委員会として2011年4月発足しました.目的は,混乱している嚥下調整食について学会としての統一名称の提案をすること,そして患者紹介時の情報伝達の混乱を可能な限り少なくし,また将来保険請求において嚥下調整食加算を目指すためにも,学会試案としての段階的な基準を作成すること,などでした.

まず,名称としては,特別委員会では,「嚥下調整食」(略称嚥下食)を名称として採用しました.この名称はすでに理事会で承認され,学会誌にも報告しています.

2011年には(1)特別委員会内で嚥下調整食基準5段階試案を作成し,(2)医療検討委員会に報告,検討 (3)理事会に報告の上,学会内パブリックコメントを作りました.

その後,途中経過として,2012年6月末までに,8件のパブリックコメントが寄せられ,特別委員会では,8件のパブリックコメントを検討し,中間報告として嚥下調整食学会基準案2012を作成致しました.この学会基準案2012はHPおよび2012年8月31日の学術集会シンポジウムにて発表し,より踏み込んだ討論を行いました.現在さらに良いものを作るために2013年2月28日まで締め切りを延長してパブリックコメントの募集を行っております.

嚥下調整食学会基準案2012は,表として「嚥下調整食学会基準案2012(PDF)」,そして「嚥下調整食学会基準案2012の解説文(PDF)」および表「とろみの3段階 嚥下調整食学会基準案2012(PDF)」の3つの部分で成り立っています.必ずこの3者を熟読の上,活用いただくと共に,会員の皆様の率直なご意見をお寄せいただければ幸いです.ご意見,ご提案等は学会事務局(FAX: 052-848-6569, e-mail: jsdr@fujita-hu.ac.jp)までお送りください.
 

日本摂食・嚥下リハビリテーション学会嚥下調整食特別委員会
藤谷順子,宇山理紗,大越ひろ,栢下 淳,高橋浩二,前田広士,藤島一郎(委員長)